スミス夫人は、自分の未来がどうなるのか気になった。
そして、友人から紹介を受け、よく当たると評判の占い師を訪ねた。
テーブルの横にタロットカード、正面に水晶玉を置き、神秘的な服装に身を包んだ初老の女性の占い師が、スミス夫人を迎えた。そして、占い師はスミス夫人を椅子に掛けさせ、話し始めた。
占い師: 「ようこそ、いらっしいました。最初に料金のご説明をしておきましょう。あなたお一人の未来を占う場合は30ドルいただきます。旦那さんの未来も合わせて占う場合は2人分ですから本来60ドルですが、10ドル割引させていただいて、合計50ドルで結構です。よろしいですか?」
スミス夫人は、表情を変えず、こう答えた。
夫人: 「占っていただくのは、私の未来だけでかまいません。夫の未来は私が決めますから」