2匹のリスが森を歩いていた。
1匹目が叫んだ。
「あそこにおいしそうな木の実がある!」
すると、2匹目が走ってその木の実を手に取り、叫んだ。
「これはオレがもらった」
1匹目は怒鳴った。
「ちょっと待った!その木の実は、オレが最初にみつけたんだぞ」
2匹目のリスは、反論した。
「でも、拾ったのはオレだ!」
2匹は口論になり、互いに譲らなかった。
そこに弁護士のリスが通りかかった。
弁護士のリスは2匹の言い分にじっくり耳を傾けた。
そして、木の実を半分に割り、2匹で均等に分けるように提案した。
2匹は仕方ない、とうなずいた。
合意が成立すると、弁護士のリスは、示談の成立を宣言した。
そして、木の実の実の部分を取り出し、
「これは弁護料な」と言いながら、
2つに割ったカラだけ残して、どこかへ行ってしまった。