サッカーのワールドカップ決勝の試合で、スタジアムの特等席に一人の男が座っていた。
会場は満席だったが、その男の隣だけ空席になっていた。
不思議に思った係員が、男に声をかけた。
係員:「この試合のチケットは全部売り切れているのですが、その空席はあなたのお知り合いのものですか?」
男:「ええ。本当は妻が座る筈だったんですが、つい先日、亡くなってしまったのです」
係員:「そうだったのですか!それはご愁傷様でした。ただ、こんなことを言ってはなんですが、せっかくの決勝戦なのですから、親戚の方にチケットをお譲りにならなかったのですか?」
男:「いや。親戚は今日はみんな忙しいんだ。妻の葬式に出ているから」