一人の金髪美女が、ニューヨーク発ロンドン行きの飛行機に乗った。
彼女は、機内を見て回り、ファースト・クラスの席が空いているのを見つけ、すかさずそこに座った。
やがて、客室乗務員がやってきて、彼女のチケットを確認した。
「お客様、こちらはファースト・クラスです。お客様のお席は、エコノミー・クラスですので、そちらに移っていただけますか?」
金髪美女は、首を横に振った。
「別にいいじゃない。この席、空いているんでしょう?ロンドンまでここにいるわ」
金髪美女は、開き直って応じない。
その様子を見ていた近くの席の男が、客室乗務員に耳打ちした。
「私が説得してみましょう」
そして、男は、金髪美女のところへ行き、何か話をした。
すると、彼女は笑顔でうなずき、礼を言って、さっさとエコノミー・クラスへ移動した。
客室乗務員は男に感謝すると同時に、少し驚いてたずねた。
「あ、ありがとうございます。おかげで助かりました。でも、どうやってあの女性を説得したのですか?」
男は答えた。
「この席はパリ行きだから、ロンドンに行きたいならエコミー・クラスに座った方がいいよ、と言ったんだ」