一人の身なりの良い弁護士が、ピカピカのロールスロイスに乗って、マンハッタンの銀行の窓口にやってきた。
弁護士:「明日から、3週間、ヨーロッパに出張に出張するんだ。ついては、5000ドル貸してくれないか」
行員:「担保があれば、すぐにご用立ていたしますが?」
弁護士:「担保は、店の前に停めているあのロールスロイスでどうかね?」
行員:「え!よろしいのですか?あのロールスロイスは、軽く見積もっても250,000ドルの価値があるように思いますが?」
弁護士:「かまわないさ」
弁護士は、ロールスロイスの鍵をカウンターに置いた。
銀行員は支店長と相談し、そのピカピカのロールスロイスを担保として銀行の駐車場に預り、弁護士に5000ドルを貸すことになった。
3週間後、弁護士は再び銀行にやってきた。
弁護士:「あのときは、5000ドル貸してくれて助かったよ。さあ、借りた5000ドルと利息の20ドルだ」
行員:「当行をご利用いただきありがとうございます。担保として預かっていたロールスロイスの鍵をお返しします」
弁護士:「ありがとう」
行員:「ところで、つかぬことをお聞きしますが、お客様は実際はあまりおカネに不自由されていないように見えます。今回、5000ドルを借りられたのは、本当はどういうご事情でしょうか?」
弁護士:「この駐車場代の高いニューヨークの中心で、あの巨大なロールスロイスを、3週間もの間、たった20ドルのコストで安心して停められるのはここだけだと思ってね」