中年の女性弁護士が運転する自動車が、人通りの少ない交差点を通過したとき、巡回していた若い警官に、信号無視で止められた。
女性:「何か?」
警官:「今、あなたはそこの交差点を、赤信号を無視して通過しましたね。私はこの目でちゃんと見てましたよ。交通違反です。免許証を見せてください」
女性:「私は運転免許は持っていません」
警官:「え!」
女性:「数週間前に飲酒運転で事故を起こし、免許証を取り上げられました」
警官:「わ、わかりました。では、クルマの登録証をみせてください」
女性:「ありません」
警官:「え?」
女性:「このクルマは盗んだものですから」
警官:「盗んだ?」
女性:「はい。このクルマの所有者を殺し、盗みました」
警官:「殺人まで。。。」
女性:「殺した死体はバラバラにして、袋に入れて、後ろのトランクに入れてあります」
警官はこれは自分だけでは手に負えない大事件だと悟った。
そこで、すぐに警察署へ連絡し、応援を頼んだ。
数分後、2台のパトカーがけたたましいサイレンを鳴らして到着した。
そして、6人の警官と刑事が一斉にパトカーを飛び下り、女性が乗っている自動車を厳重に取り囲んだ。
刑事:「おい女!お前は包囲されている。すぐ、クルマを降りろ!!」
女性:「おや、なにかあったのですか?」
刑事:「とぼけるな!うちの若い警官から、おまはこのクルマの所有者を殺害してバラバラにしてトランクに隠し、さらにクルマを奪って、無免許運転で逃走中だと報告を受けているぞ!!」
女性:「殺人?クルマの盗難?無免許運転?いったい、何のことでしょう?」
刑事:「何をとぼけている!つべこべ言わず、さっさと、トランクを開けろ!!」
女性は命じられるままにトランクを開けた。
しかし、トランクの中はカラっぽだった。
応援に駆け付けた警官と刑事たちは、あっけにとられた。
刑事:「ご婦人、もしかして、このクルマはあなたのものかな?」
女性:「もちろん、そうですよ。ほら、クルマの登録証もこの通りあります」
刑事:「本当だ。うちの若い警官は、あなたは免許証を持っていないとも言っていたが?」
女性:「いいえ。ほら、これが私の運転免許証です」
女性は、バッグから運転免許証を出して、駆け付けた応援の警官と刑事たちに見せた。
彼らは免許証を確認し、確かに本物であることを確認して困惑した。
刑事:「ありがとうございます。しかし、おかしいな、うちの若い警官は、あなたは無免許運転で、クルマも盗んだもので、しかもそのクルマの所有者を殺して、死体をトランクに入れて運んでいる、と報告してきたんだが」
女性:「とんでもない大嘘だわ!その若い警官は私をハメようとしてるのよ!!もしかして、私が信号無視をした、なんてたわごとも言ってませんでしたか?」