もうすぐ8歳になるジャックは、誕生日のプレゼントに、Xboxが欲しかった。
そこで、台所へ行って、母親に話しかけた。
「ねえママ。オレ、誕生日のプレゼントにXboxが欲しいんだけど」
母親は答えた。
「そうねえ。じゃあ、イエス・キリスト様に手紙でも書いたら?」
ジャックは自分の部屋に戻り、机に向かって手紙を書き始めた。
「イエス様。私の誕生日に、どうか、Xboxをプレゼントしてください」
しかし、彼は、書きながら、こんな文章では効果がないのでは?と思い始めた。
考えた末、ジャックは書きかけの手紙を破り捨てた。
そして、近くの教会へ向かった。
こっそり教会に入ると、周囲に誰もいないことを確認し、ジャックは中にあったマリア像を抱きかかえ、急いで外に出た。
そのまま家に戻った彼は、そのマリア像を自分の部屋のベッドの下に隠した。
ジャックはひと息つくと、再び机に向かい、改めて手紙を書き始めた。
「イエス様。お前の母親はオレが預かった。返して欲しければ、オレにXboxをプレゼントしろ」